眼アリ眼ナシ


(1)
 左図(1)は眼がある黒☆と眼のない白◇との攻め合いです。
 黒の外ダメ数は2手しかないのに白の外ダメ数は5手もありますが、この攻め合いは白から先に打っても白の攻め合い負けになります。

 攻め合いの原則に従い左図(2)のようにお互いに外ダメを詰め合います。
 外ダメを詰め終わった白は、白5と眼の手数を詰めますが、黒をアタリにしないとそれ以上眼のなかに石を入れることができません。
 やむを得ず白7と外ダメを詰めますが黒8と外ダメを詰められると白から内ダメを詰めると白がアタリになってしまうのでこれ以上手を出すことができません。
 しかし、黒は必要に応じて外ダメを詰めれば白をアタリにすることができますからこの攻め合いは黒の勝ちということになります。
 つまり、眼のある石と眼のない石の攻め合いの場合は、眼のある石からは内ダメを詰める必要がないのに対し、眼のない石は内ダメを詰めていかなければ眼のある石を取ることができないのです。

 このように眼のある石と眼のない石との攻め合いは、眼のある石の方が有利な条件になるので眼アリ眼ナシは唐(から)の攻め合いと言われています。

 ただし、眼のない石でも眼のある石が外ダメを詰めるのが間に合わないほど外ダメの数が多いときは眼のある石を取ることができます。
 このようなときは眼アリ眼ナシもときによると言われます。


(2)
 眼アリ眼ナシは、次の計算で手数の多い方が攻め合い勝ち、手数が同じ場合は早い者勝ちになります。

眼のサイズ 眼の手数
3目 3手
4目 5手
隅の箱4 3手
5目 8手

隅の5目
4手
6目 12手
7目 17手

隅の板6
  • 黒トリ番の1手ヨセ劫(白コスミツケ→ホウリコミ)
  • 白が劫回避なら7手(白サガリ)
  • 黒が劫回避なら4手(黒をパスし、白ソイ)

  • 隅の7目
  • 黒トリ番の2手ヨセ劫(白ホウリコミ)
     白は2回劫立てが必要。
  • 白が劫回避なら11手(白グズミ)
  • 黒が劫回避なら5手(黒をパスし、白ソイ)

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