チキリトビとは、左図のように斜め1間にトブことを言います。
チキリトビは、A方面またはB方面を見合いにする場合に用いられます。
ただし、チキリトビは相手から○(ハザマ)を衝かれると連絡を断たれますから、その場合の対処を用意しておく必要があります。
ハザマを衝かれた場合は、AまたはB方向から包囲し、相手の石の動きに合わせて尻尾を切り捨てながら形を整えるのが普通です。
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├┼┼┼┼┼┼┼┼┼┼
├┼┼●┼あ┼┼┼┼┼
├┼┼●▽◆┼◇┼・┼
├┼○○◆◆┼┼┼┼┼
├┼┼┼○△┼┼┼┼┼
├┼●○┼┼┼┼┼┼┼
├┼○┼┼┼┼┼┼┼┼
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チキリトビは、○点には相手の眼ができないので欠け眼の急所になる場合があります。
左図の白◇は白△からのチキリトビの位置にあり、黒◆3子の急所になっています。
この後、白あハネを打たれると白▽のところが欠け眼になって黒◆3子がダメヅマリの窮地に陥りますから、黒あナラビと整形するのが本手です。
白◇と黒あナラビの交換は白の大きなキカシですから、白◇は急所の一撃といえます。