段級位

 段級位は、棋力を示す尺度として使われていますが、段級位の基準が場所によってバラバラなのでどこの碁会所または囲碁サイトで何段・何級と言わなければ棋力を表すことができません。
 日本棋院免状でも、日本棋院主催または後援の棋戦で入賞して獲得した免状と、お稽古を受けている日本棋院棋士経由で入手した免状とでは同じ段でも3子以上の違いがあります。
 一般に大都会のマンモス碁会所はバブルな段級位で、強い席亭がいる小さな碁会所は辛口な段級位のようです。
 段級位の比較表を示しましたから参考にしてください。

日本棋院認定 7段+ 7段 6段 5段 4段 3段〜2段 2段〜初段 初段
バブル碁会所 9段+ 9段 8段 7段 6段 5段 4段 3段 2段 初段 1級 2級 3級 4級
辛口碁会所 7段+ 7段 6段 5段 4段 3段 2段 初段 1級 2級 3級 4級 5級 6級
サイバー標準 6d 5d 4d 3d 2d 1d 1k 2k 3k 4k 5k 6k 7k 8k
アメリカ 7d+ 6d 5d 4d 3d 2d 1d 1k 2k 3k 4k 5k 6k 7k
ヨーロッパ 5d 4d 3d 2d 1d 1k 2k 3k 4k 5k 6k 7k 8k 9k
中国 4d+ 3d 2d 1d 1k 2k 3k 4k 5k 6k 7k 8k 9k 10k
韓国 1G 2G 3G 4G 5G 6G 7G 8G 9G 10G 11G 12G 13G 14G
学生級 1 2〜3 4〜5 6〜7 8〜9 10〜11 12〜13 14〜15 16〜17 18〜19 20 21 22 23
院生クラス B〜C D〜E - - - - - - - - - -

 サイバー標準とは、大手インターネット囲碁サイトのKGSパンダネットなどで採用されている段級位です。
 これらの囲碁人口は多いですから、棋力を問われたときはサイバー標準の段級位で答えるのがいちばん無難だと思います。
 日本棋院のネット対局サービス幽玄の間でも段級位は日本棋院認定段級位ではなくサイバー標準を採用しています。

 学生級とは、慶應義塾大学囲碁部、早稲田大学囲碁部、東京大学囲碁部、白百合女子大学囲碁部などで採用されている級位で置石数は(級位差+1)/2で算出されます。
 私は、この方式が最もアマチュアらしいと思っていますが、一般の人に学生級で棋力をいうと誤解を招くことが多いので注意を要します。

 最近は、棋力の尺度に段級位ではなくコミ1目の棋力差をnポイントとしたレーティングポイントを採用する碁会所が増えてきました。
 ただし、基準となる棋力のポイント数やコミ1目差のポイント数の設定は碁会所によって異なりますから、レーティングポイントはあくまでもその碁会所内での棋力の尺度ということになります。
 また、レーティングポイントは、単位が細かすぎるうえに変動が激しいので、レーティングポイント何点から何点までは何段(何級)というように段級位に換算してから第三者に伝えるのが普通です。
 多くのインターネット囲碁サイトは、段級位のほか独自のレーティングポイントを併用し、1局ごとに勝敗結果でレーティングポイントを増減させ、レーティングポイントが値を超えると段級位を昇降するシステムを採用しています。
 ただし、レーティングポイントの差による手合割りの設定や勝敗結果によるレーティングポイントの増減量の仕方は、それぞれの囲碁サイトで異なります。

レーティングシステムの一例
段級位昇段・昇級ポイント降段・降級ポイント
5d+4330040500
5d4120038600
4d+3920036700
4d3730034900
3d+3550033300
3d3380031700
2d+3220030200
2d3070028900
1d+2930027600
1d2800026400
段級位昇段・昇級ポイント降段・降級ポイント
1k+2680025400
1k2570024400
2k+2470023500
2k2380022800
3k+2300022100
3k2230021400
4k+2160020700
4k2090020000
5k+2020019300
5k1950018600

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