富士山
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富士山とは3連星の両隅の石に内側からカカリ、辺の星にボウシした形をいいます。
富士山は、8子以上の置碁の白の常套手段です。
富士山の対策として黒◆を囮にして白▽◎△間を白に囲わせ、その間に他を打って逃げ切る戦略を推奨する人もいます。
たしかに、8子以上置いていればその方が勝ちやすいかもしれません。
しかし、5子以上の置碁は、勝つことより上手から戦う技術を学び取って強くなることが目的だと思います。
富士山は、もともと白が無理を承知で下手の力試しに打ってくるのですから、上手の胸を借りてぶつかって行く心構えが必要だと思います。
白◎ボウシされた黒◆は、白▽・△・◎3子対黒◆1子と考えるのではなく、隅の黒を含めて白3:黒5の戦いと考える態度が上達の心得だと思います。
そのためには黒◆を動き白◎と白▽または白◎と白△を連絡させないように心がけることが必要です。
戦いの経過で隅の黒が弱くなることもあると思いますが、隅の黒は大きな地を作ろうとせず、こぢんまりと活きて外の白を強化しないように努めることが肝要です。
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黒が富士山を攻略できるようになると白は白◎とボウシを1路ずらして黒の力量を試すようになるでしょう。
このように2間離れた位置からのボウシを山高帽子(やまたかぼうし)と言います。
この場合も白◎と白△または白◎と白▽を連絡させないようにすることが大切ですが、遠巻きにされているので短兵急な攻撃は自滅を招くことがあるので注意が必要です。
ボウシの富士山、山高帽子の富士山を確実に攻略できるようになると5子は間近だといえるでしょう。