キキ

 キキとはそこに石を置いたら必ず相手が応じる点、すなわち先手で打てる点をいいます。

 左図、右上隅の白◇を捨てることができないことが前提とするとのどれかに黒が石を置くと白は黒◆を取るために手を戻さなければなりません。
 手抜きするとどうなるかをクリックしたとき碁盤の右下の変化図操作ボックスに表示される□変化図 xx (パス)をクリックしてパスした後の手順を再生してみてください。
 碁盤をいろいろ操作してもをクリックすると初期画面に戻すことができます。
 つまり、のどれかに先手で黒石を置くことができますから碁盤の上には見えない黒石が散りばめられていることになります。
 ただし、白が白◇を捨てるつもりになったら、黒はキキになりませんから見えない黒石は一挙に消滅してしまうことになります。
 また、黒はのどれかに石を置き、白が応じると残りのキキは消滅してしまいます。
囲碁格言:むやみに先手を打つな
 必要もないのに先手(キキ)を打ってしまうと見えない黒石を一挙に消滅させてしまうこと(アジ消し)になります。
 したがって、キキは必要になるときまで打たないことが大切です。
囲碁格言:キキ筋は後まで残せ
 なお、黒Cアテのように白の応手が一通りしかないキキを重いキキといい、黒I大ゲイマのように複数の応手があったり、応じるか応じないかが微妙なキキを軽いキキといいます。
 また、相手が必ず応じなければならないようなキキを絶対キキといいのように受ける箇所が1手に限定されているキキを命令手といいます。
 必要がないのに命令手を打つと勝敗に関わる大悪手となりますから注意してください。
囲碁格言:絶対キキは最後の決め手
 例えば、左図右下隅で白☆を取れば左右の黒は連絡できるのですが、黒Lアテ黒Mアテを打っては白☆を取ることができず黒は窮地に立たされてしまいます。
囲碁格言:むやみにアタリを打つな
 しかし黒Nキリを入れることにより白の応手によって最後の決め手のアテを打って白☆を取って連絡することができるのです。
 ただし、他の部分での折衝が逼迫してくるとキキを相手にしてくれなくなることもありますから、どのタイミングでキキを打つかに神経を配ること重要です。

 一般にキキは下記のタイミングで打つとよいでしょう。

 複数のキキがある場合はキキを打つ順番が大切です。
 重いキキを先に打ってしまうと、軽いキキが利かなくなってしまうことが多いので、軽いキキから打つのが原則です。
囲碁格言:軽利きの先決め、重利きの後決め
 例えば上図左下隅の白△と白▽を比較すると白▽の方が価値が高いですから、白▽に対するキキの方が白△に対するキキよりも重いキキになります。
 したがって、軽キキの黒Kアテから打つのが定石手順で、重キキの黒Jアテを先に打ってしまうと黒Kアテが利かなくなり黒不利の分かれになってしまいます
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