コミ

 コミとは、地の計算の際に白地に加算する目数をいいます。
 コミは、同レベルの人が一番勝負で対局するとき、先番の有利を地に換算し、先番・後手番の勝率が均等になるようにする目的で設けられました。
 コミが導入された初期のコミは4目半でした。
 コミに端数がつくのは引き分けを防ぐためです。
 その後4目半では黒が有利だということから5目半になり、現在では6目半が趨勢を占めています。
 7目半のコミを採用する棋戦も現れました。
 固定コミの場合、黒か白かを決めるのは下記のような握りで決めます。

  1. 対局者の一方(通常上位者)が片手に適当に白石を握ります。
  2. もう一方の対局者は、握られた白石が奇数だと思ったら黒石を1つ握り「奇数先(または半先)」、偶数だと思ったら黒石を2つ握り「偶数先(または丁先)」と宣言します。
  3. 握った石を2個ずつ並べ、偶数か奇数かを開示します
  4. 宣言した人は、宣言が当たっていればが黒番、外れていれば白番になります。
 固定コミは、握りによる運が大きく勝敗に影響するとの考えから下記のようなコミ自由設定選択制を採用する棋戦も現れました。
  1. 黒白選択側かコミ設定側を握りで決める。
  2. コミ設定側になった人は、コミを設定する。
  3. 選択側になった人は、黒か白かを選ぶ
 しかし、私は握りを当てた側は、コミ設定側を選ぶことによって有利になるので、固定コミ制度より握りによる運の要素が強いと思っています。

 コミは黒白の勝率を均等にする目的で生まれましたが、コミにより1目単位でハンディキャップを設定することができるので棋力差調整用にも使われるようになりました。
 この場合、白にコミを加算する場合ほか、黒にコミを加算する場合も生じます。
 白にA目コミを加算する場合は黒番A目コミ出し、黒にB目コミを加算する場合は白番B目コミ出し 黒に加算するコミのことを逆コミといいます。
 逆コミをSGF棋譜データに記すときは負号(−)を付けて記録します。
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