くし形の活き

 左図は、隅に生じる櫛形一歩前の形です。
 白Aハネなら黒Bサガリで黒は櫛形の活きになります。
 敵の急所は我が急所で白Bハサミツケを打つと黒Aサガリで黒の死活を争う劫になります。
 この劫は白は負けても櫛形で活かすより4目損をするだけですから白の花見劫のように感じれれるかも知れませんが、黒が取り番の劫で白は劫立てが必要ですから花見劫と斜に構えているわけにもいきません。
 白に4目以上の劫材がなければ劫をしかけただけ損をしてしまうことになります。
 また、10目の劫材があっても得になるとはかぎりません。
 白が10目の劫立てをし、黒が劫を解消、白が劫代わりを得ると差し引き白は6目得をしたことになりますが、次は黒の手番ですから、白は後手6目のヨセを打ったことと同じになってしまいます。
 したがって、白は急いで白Bハサミツケの劫を仕掛けず、場合によっては白Aハネで黒地4目の櫛形の活きにさせる方がいい場合もあります。

 白Dオサエなら黒Eサガリで黒は櫛形の活きになります。
 敵の急所は我が急所で白Eハサミツケを打つと黒Dと泳いで黒の死活を争う白が取り番の劫になります。 inserted by FC2 system