3線に並んでいる石は、両方のハネ(両バネ)に相手がオサエてくれれば手数が1手増えます。
ハネられた側は、どちらのハネにもオサエないですむ状態ならば狸の腹ツヅミで応じてハネた石の手数が増えるのを防ぎます。
2線に3本以上並んでいる石は、両方のハネ(両バネ)に相手が緩んで応じてくれれば手数が1手増えます。
3線の両バネの場合は相手にオサエられても手数が1手ノビますが、2線の両バネは相手にオサエで応じられると手数が増えません。
また、2線に並んでいる石が2本の場合は、両バネに緩んで応じられても手数は増えません。
左図の上辺は白◇と黒◆との攻合いです。
白◇の手数は3手、黒◆の手数は2手ですから黒先でも白の攻合い勝ちに見えます。
しかし、両バネを打てば黒の手数が3手に増え、白3子を取ることができます。
白としては両バネを避けて狸の腹ツヅミで応戦したいのですが、ハネに手を抜くことができない状態なので狸の腹ツヅミを打つ余地がないのです。
左図の下辺は白☆と黒★の攻合いです。
白☆の手数は4手、黒★の手数は3手ですから黒先でも白の攻合い勝ちに見えます。
しかし、白は黒のハネに両方ともオサエることができないので黒の手数が4手に増え白を取ることができます。
ハネを利かさないですぐに攻合いに行くと、ハネが間に合わなくて取られてしまいます。