シチョウ

 シチョウとは左図に示すようにアタリ・アタリと階段状に追いながら1手も緩まずに取ることを言い、相手の石をシチョウに取るための初手をシチョウにカカエるといいます。
 シチョウにカカエられた石を逃げ出すと大きくして取られてしまいますから、逃げ出してはいけません。
 シチョウの逃げ出しは、劫材に使えますがシチョウの逃げ出し8目の損と言われるほどの大損ですから、その1手で勝敗が決する劫以外には使っていけません。

 シチョウは、逃げる経路のの位置に相手の石があると、シチョウを逃げ出した石はその石に連絡するか、シチョウを追いかけている石をアタリにして逃げ切られてしまいます。
 このシチョウの逃げ出しを助ける石のことをシチョウアタリといいます。
 シチョウアタリがある石はシチョウで取ることはできません。
 シチョウアタリがあるのにシチョウを追いかけて逃げ切られてしまうと、シチョウを追いかけた石は断点だらけのボロボロで収拾がつかなくなります。
 したがって、シチョウアタリを打たれると抱えたシチョウを抜かなければならないのでシチョウアタリしたところを連打されることになりますから、シチョウで石を取っても得にならない場合があります。
 ただし、逃げる経路のに石があってもその石に接してシチョウ追いかける側の石がある場合は、連絡したけれども追う方向を変えられて取られる、ウッテガエシで取られるなど逃げ切れるとはかぎりません。
 そこでシチョウアタリに対してシチョウに抱えた石を抜くのではなく、シチョウアタリが無効になるように石を置き、その場所の連打を防ぐ場合もあります。
 シチョウ知らずに碁を打つなと言われるほどシチョウとシチョウアタリの駆け引きは碁の醍醐味の一つと言えます。

 なお、左図のようにアタリにならない状態で相手の石を階段状に追いかけて取ることを緩みシチョウいいます。
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